生成AIを特許調査に活用する方法(9)検索式作成の実践 [5]本検索式の作成

 

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チーム角渕由英(弁理士・博士(理学)、弁理士法人レクシード・テックパートナー特許検索競技大会委員長)です。

 

前回は、生成AIを特許調査に活用する方法(8)として生成AIを用いた検索式作成の実践[4]キーワードの整理について述べました。

 

今回は、生成AIを用いた検索式作成の実践[5]本検索式の作成について述べます。

 

最後には、[5]本検索式を作成するためのプロンプトを用意しています。

 

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なお、未公開の発明の内容を生成AIに入力する際に注意が必要であることは、色々な場面で注意喚起をされているとおりですので、ご注意下さい。

※筆者及び所属組織では、依頼者から了解が得られた場合を除いて、生成AIを利用するサービスに未公開の情報を入力することはしておりません。

なお、本記事は2026年1月末に執筆されていますので、生成AIの進歩によって、記事の内容が古くなっている可能性があることをご了承下さい。

 

特許調査のステップ2の(2)検索式の作成は、以下の図に示すように、検索式の作成におけるタスク、(2-1)調査対象技術の構成の特定と、(2-2)予備検索、(2-3)特許分類の特定、(2-4)キーワードの整理、(2-5)本検索式の作成に細分化されることは前回も述べました。

 

 

今回は、(2-5)本検索式の作成について、実践をしてみましょう。

 

(2-5)本検索式の作成

本検索式の作成では、予備検索を経て特定した特許分類とキーワードを用いて演算をすることで検索式を組み立てます。

 

(2-5-1)予備検索から特許分類とキーワードの特定まで

これまでの作業では、以下の仮想事例について、[2]予備検索、[3]特許分類の特定、[4]キーワードの整理をしてきました。

 

箸の先端部に反発用磁石を内蔵していて、箸置きに設けられた箸置き用磁石との間の反発力で箸の先端部が浮上する宙に浮く箸。

 

(2-5-2)検索式作成の概論

検索式の作成は、[1]調査対象技術の構成の特定、[2]予備検索、[3]特許分類の特定、[4]キーワードの整理を通じて得られた情報に基づいて検索式を組み立てます。

 

以前に生成AIを特許調査に活用する方法(4)検索式の作成として、生成AIを検索式の作成に活用することの概論について述べました。

 

その中で、本検索式の作成について、以下のように述べました。

 

検索式は、調査の目的に応じて、再現率を重視するのか、適合率を重視するのか、式の”組み立て方”が異なります。

 

検索式の組み立て方と言う記事で述べましたが、検索式を作成するときには、調査観点毎に同一の観点はOR演算(「+」)で足し合わせ、異なる観点はAND演算(「×」や「*」)で掛け合わせることが基本となります。

 

そして、検索式の基本的な演算パターンは、以下の①~③の3パターンとなります。

 

 

そして、特許分類とキーワードを併用して複数の小集合を作成することで、再現率と適合率の両方が高い、効率的かつ漏れのない検索式を作成します。

 

生成AIを用いた検索式作成の原則を生成AIに出力させた記事(特許調査の検索式の作り方(プロンプト付))の「5.検索式の組み立て方」にも、同様のメソッドが出力されています。

 

ChatGPT(GPT-5.2 Thinking)で検索式の作成について検討をしました。

 

入力したプロンプトは以下のとおりです。

特許調査における検索式作成について、以下の記事をメインとして、その他情報収集もして、特定した特許分類とキーワードに基づいて検索式を生成AIで作成する手法を端的にまとめて下さい。

https://chizai-jj-lab.com/2022/10/18/1018/
https://chizai-jj-lab.com/2025/09/02/0829-3/
https://note.com/tsunobuchi/n/ne332b05845bb

 

以下のように検索式を生成AIで作成する手法に関する基本的な注意点を端的にまとめてくれました。

 

生成AIを活用してワークフローを組む際には、最初の設計段階で面倒くさがらずに1つ1つ丁寧に工程を定義していくことが後のクオリティを高める秘訣となります。

 

生成AIで「特定済みの特許分類×キーワード」から検索式を作る(端的まとめ)

1) 全体像(人が決める→AIに組ませる→人が検証して反復)

  • 調査目的(再現率重視か適合率重視か)を先に固定し、その目的に沿って検索式の“組み立て方”を変える(再現率/適合率で設計が変わる)。
  • 検索式作成タスクは (2-1)構成特定→(2-2)予備検索→(2-3)分類特定→(2-4)キーワード整理→(2-5)本検索式作成 に分解して扱う(AIに渡す単位もこの粒度が安定)。

2) 検索式の“骨格”ルール(AIに必ず守らせる制約)

  • 基本は 同一観点=OR(+)で束ねる/異なる観点=AND(*)で掛ける
  • 検索式は「小集合」を複数作って最後に足し合わせる(ORで合成)ほうが、ノイズ/漏れを下げやすい(単観点で巨大集合1本より、多観点で小集合を複数)。
  • 基本パターンは3つ:
  • 特許分類×キーワード、② キーワード×キーワード(分類付与漏れ対策)、③ 特許分類×特許分類
  • “好ましくない”演算の典型(AIがやりがちなので禁止事項にする):IPC/FI同士のAND乱用、対応しないFタームテーマの掛け合わせ、異テーマFターム同士AND、同一概念をANDで重ねる等。

3) 分類の粒度に応じた「検索フィールド」設計(AIに選ばせる)

  • 上位分類(広い)を使う時:件数爆発しやすいので、キーワードの検索範囲を AB+CL に寄せる。
  • 下位分類(狭い)を使う時:絞り過ぎ回避で、キーワード検索範囲を TX まで広げる。
  • フィールド拡大は「漏れ↓(再現率↑)だがノイズ↑」のトレードオフ。TI→AB→CL→TXの順で漏れが減るがノイズが増える、という整理が実務上有用。

4) J-PlatPat論理式に落とす(AIに文法を固定して出力させる)

  • J-PlatPatの論理式は キーワード/構造タグ を基本単位に、[](優先)*(AND)+(OR)・**-(NOT)**で組む(演算子優先順位も明記)。
  • 例:分類(FI)+キーワード(AB/CL)を掛ける複合式のイメージ(実例)。
  • 近傍検索やワイルドカードも論理式で指定可能(ノイズが増えるAND同士は近傍で抑制する、という運用と相性が良い)。

5) 生成AIに「検索式」を作らせる具体手順(分類・キーワードは既に特定済み前提)

入力(人→AI)

  • (A) 調査目的(再現率/適合率、FTO等)
  • (B) 確定した特許分類リスト(IPC/FI/Fターム/CPCなど、優先度も)
  • (C) 確定したキーワード群(観点別:課題/手段/効果/用途/構成…)
  • (D) 使用DBと出力方言(例:J-PlatPat論理式、検索フィールド制約)

AIの出力(期待フォーマットを固定)

  1. 観点別に 同義語OR塊(日本語/英語/略語/表記ゆれ)を整理。
  2. 「小集合」案を 複数(分類×KW、KW×KW、分類×分類)で提示し、最後にOR合成案を出す。
  3. 分類粒度に応じた 推奨フィールド(AB/CL/TX) を各小集合に割当て。
  4. J-PlatPat論理式として、コピペ可能な最終式(+小集合別の式)を出す(OR/AND/NOTの使い分け含む)。

検証・反復(人がやる/AIは補助)

  • ヒット集合をざっと見て、既知の関連公報・キープレーヤが入っているか等で妥当性確認→漏れを減らす:フィールド拡大、上位分類、同義語追加、上位概念KW追加
  • ノイズを減らす:フィールド縮小、下位分類、AND条件強化(NOTは慎重)
  • “観点の違う”検索戦略の交差で精度を比較する(LLMで各戦略の精度比較・交差集合評価という使い方も有効)。

6) そのまま使える「プロンプト設計」の型(最小)

  • 制約:「以下に与える分類・キーワード以外を“確定”として追加しない。追加提案は候補として別枠。」
  • 出力指定:「J-PlatPat論理式で、小集合(少なくとも5本)+最終OR合成式。各小集合に観点名・狙い(再現率/適合率)・検索フィールド(AB/CL/TX)を付す。演算子は [] * + – のみ。」
  • チェック依頼:「“好ましくない演算パターン”に該当していないか自己点検リスト付きで返す。」

7) 実務上の注意(特にFTO)

  • 侵害予防(FTO)では「何をどこまでどう調べたか」の説明責任が重く、生成AI利用時も検索式設計のリテラシーが必要、という前提を置く。
  • 未公開情報の入力は原則避ける(少なくとも組織方針・依頼者同意の枠組みが必要)。
  • そもそも検索は「一発で完璧」にならない前提で、結果レビュー→式修正の反復を設計に組み込む。

必要なら、あなたが既に特定した 特許分類(IPC/FI/Fターム/CPC)とキーワード群を貼ってください。上の型に沿って「J-PlatPat論理式(小集合+最終式)」まで、こちらで具体形に落とし込んだひな形を作れます。

 

(2-5-3)検索式の作成

これまでの作業の内容を.MD(マークダウン形式)でダウンロードして、先ほどの会話に投げてみました。

 

実行したプロンプトは以下のとおりです。

 

守るべき基本的なルール、方針等を伝えることが大切です。

 

##マークダウンファイルの内容を参照して、以下の技術について日本の特許の先行技術調査をする際の検索式を作成してください。

##検索式の“骨格”ルールを順守。

##特許分類は箸のFI(A47G21/10@B/FI)と箸置きのFI(A47G21/00@P)を中心に用いる。

##特許分類とキーワードを併用。

調査対象技術:箸の先端部に反発用磁石を内蔵していて、箸置きに設けられた箸置き用磁石との間の反発力で箸の先端部が浮上する宙に浮く箸。

 

そして、以下のように、検索式を作成してくれました。

 

1) 使うキーワード束(Markdown準拠)

Markdownの束(A〜F、NOT)をそのまま採用します (式ではコピペしやすいように /TX を付けて展開します)

  • A(対象:箸):箸, お箸, 一膳の箸(+必要ならカトラリー系)
  • B(保持具:箸置き):箸置き, 保持具, ナイフレスト, 支持具, 物品支持具, 受け台, 載置面
  • C(磁石):磁石, 永久磁石, ネオジム磁石, サマリウム・コバルト磁石, 磁極, 磁性体, 吸着手段
  • D(反発・浮上):反発力, 反発, 浮き上がった状態, 浮上, 浮遊, 漸増, 強度分布, 所定領域
  • E(衛生・接触):汚れ, 汚さない, 直接接触, 接触, 防止, 付着, 衛生, 清潔
  • NOT(ノイズ除外):磁気軸受/ベアリング/リニア/浮上式鉄道/MRI/NMR 等

2) 小集合(=分類×キーワード)を作って最後にOR合成

分類付与の揺れ(箸側FIだけ/箸置き側FIだけ等)を吸収するため、FI別に小集合を分け、最後に +(OR) で合成します(骨格ルール準拠)。

小集合S1:箸FI中心(A47G21/10@B)×「箸置き」×「磁石」×「反発・浮上」

[
  A47G21/10@B/FI
  * (箸置き/TX + 保持具/TX + ナイフレスト/TX + 支持具/TX + 物品支持具/TX + 受け台/TX + 載置面/TX)
  * (磁石/TX + 永久磁石/TX + ネオジム磁石/TX + サマリウム・コバルト磁石/TX + 磁極/TX + 磁性体/TX + 吸着手段/TX)
  * (反発力/TX + 反発/TX)
  * (浮き上がった状態/TX + 浮上/TX + 浮遊/TX)
]

小集合S2:箸置きFI中心(A47G21/00@P)×「箸」×「磁石」×「反発・浮上」

[
  A47G21/00@P/FI
  * (箸/TX + お箸/TX + 一膳の箸/TX)
  * (磁石/TX + 永久磁石/TX + ネオジム磁石/TX + サマリウム・コバルト磁石/TX + 磁極/TX + 磁性体/TX + 吸着手段/TX)
  * (反発力/TX + 反発/TX)
  * (浮き上がった状態/TX + 浮上/TX + 浮遊/TX)
]

小集合S3:両FIのどちらか×「磁石」×「反発・浮上」×(箸or箸置き)

(分類がどちらに寄っていても拾うための“つなぎ”)

[
  (A47G21/10@B/FI + A47G21/00@P/FI)
  * (磁石/TX + 永久磁石/TX + ネオジム磁石/TX + 磁極/TX + 磁性体/TX)
  * (反発力/TX + 反発/TX)
  * (浮き上がった状態/TX + 浮上/TX + 浮遊/TX)
  * (箸/TX + お箸/TX + 箸置き/TX + 保持具/TX)
]

小集合S4:分類漏れ対策(キーワード×キーワード)

分類付与漏れや表記揺れに備えた保険(骨格ルールの「KW×KW」パターン)

[
  (箸/TX + お箸/TX + 一膳の箸/TX)
  * (箸置き/TX + 保持具/TX + 支持具/TX + 受け台/TX + 載置面/TX)
  * (磁石/TX + 永久磁石/TX + ネオジム磁石/TX + 磁極/TX + 磁性体/TX)
  * (反発力/TX + 反発/TX)
  * (浮き上がった状態/TX + 浮上/TX + 浮遊/TX)
]


3) 最終検索式(S1+S2+S3+S4)− NOT

(
  [S1] + [S2] + [S3] + [S4]
)
– (磁気軸受/TX + 軸受/TX + ベアリング/TX + リニア/TX + 浮上式鉄道/TX + 磁気浮上鉄道/TX + リニアモーターカー/TX + モータ/TX + 発電/TX)
– (MRI/TX + 核磁気共鳴/TX + NMR/TX + 核酸/TX + アミロイド/TX)

NOT語はMarkdownのNOT束に準拠しています


4) 追加の“絞り込み/拡張”ノブ(必要時だけ)

  • ノイズが多い:D束を「(反発力 OR 反発)」必須のまま維持(吸着系と混ざりにくい)。
  • 漏れが心配:E束(衛生・非接触)を 加点要素 として別枝で足し合わせ(小集合を追加)
    • 例:[S1 * (汚れ/TX + 衛生/TX + 直接接触/TX + 接触/TX)](E束)

 

このままJ-PlatPatに貼れる形で書いていますが、もし「/TXではなく要約・請求項(/AB,/CL)中心にしたい」など運用方針があれば、同じ骨格のままフィールドだけ最適化して差し替え版も作れます。

 

当たり前のことではありますが、基本的なルールと方針が決まっており、特許分類とキーワードが特定されていれば検索式を適切に組み立てることができます。

 

(2-5-4)検索式作成プロンプト

これまでの流れを踏まえ、検索式の作成を実行するためのプロンプトを作成してもらいました。

検索式作成の基本を忠実に守り、特定した特許分類とキーワードから、調査対象技術に関する先行技術調査をする際の検索式を作成してくれるプロンプトを作成してください。

 

入力は、調査対象技術と、特定した特許分類とキーワードとしてください。 今回の箸と箸置きに限定せず、汎用的なプロンプトとしてください。

 

出力されたプロンプトは以下のとおりです。

あなたは特許調査(先行技術調査)の検索式設計者です。

入力として与える「調査対象技術」「特定した特許分類」「特定したキーワード」だけを根拠に、検索式を作成してください。

(重要:与えられていない分類コードやキーワードを“確定要素”として勝手に追加しない。追加提案は「候補」欄に分離して提示すること。)

 

# 目的

– 調査対象技術に関する日本特許の先行技術調査で使用する検索式を作成する。

– 検索式作成の基本原則を厳守する。

 

# 検索式作成の基本原則(厳守)

1) 同一観点(同義語・表記揺れ・近縁語)は OR で束ねる(= “キーワード束”)。

2) 異なる観点(対象×相手×機能×作用×状態/効果など)は AND で掛け合わせる。

3) いきなり巨大な1本にせず、「小集合(サブクエリ)」を複数作り、最後に OR で合成する。

4) 基本パターンは必ず含める:

   – (a) 分類 × キーワード(中心)

   – (b) キーワード × キーワード(分類付与漏れ対策)

   – (c) 分類 × 分類(有効な場合のみ。無理な掛け合わせはしない)

5) 禁止(やりがちな誤り):

   – 同一概念を AND で重ねて絞り過ぎること(例:同義語同士AND)。

   – 根拠なく NOT を多用して再現率を毀損すること(NOTはノイズが明確な場合のみ。入力に無ければ“候補”に留める)。

   – 異体系の分類(例:Fタームの異テーマ)を根拠なく AND すること。分類の関係が不明なら“分類×分類”は作らず、分類×KW/KW×KWに寄せる。

6) それぞれの小集合は「狙い(再現率/適合率)」と「観点(何×何×何)」を明示する。

7) 出力は必ず、(i) DB非依存の論理骨格、(ii) J-PlatPat想定の論理式([] * + – と /フィールド) の2種類を提示する。

   – フィールド方針は次をデフォルトとし、根拠(想定)も書く:

     * 高再現率版:TX中心

     * 高適合率版:AB/CL(またはTI/AB/CL)中心

   – 入力にフィールド指定がない場合、この2版を必ず併記する。

 

# 入力(このブロックだけを根拠にする)

【調査対象技術】

<<ここに調査対象技術の説明をそのまま貼る>>

【特定した特許分類】(例:IPC/FI/Fターム/CPC等。優先度が分かるなら書く)

– <<分類体系>>: <<コード>> (任意:意図/スコープ/優先度)

– …

【特定したキーワード】(必ず“観点名”ごとに束ねて与える。各束内は同義語OR候補)

– 観点1(例:対象物): [kw1, kw2, kw3, …]

– 観点2(例:相手部材/周辺機器): […]

– 観点3(例:機構/要素): […]

– 観点4(例:作用/状態/効果): […]

– (任意)除外(NOT): [noise1, noise2, …]

※日本語/英語/略語/表記揺れがあるなら同じ束に入っている前提。

 

# あなたの作業手順(必ずこの順で)

1) 調査対象技術を「観点」に分解し、入力のキーワード束/分類がどの観点をカバーしているかマッピング表を作る。

2) 中核となる分類(中心に使う分類)と補助分類(漏れ対策)を整理する(入力からのみ)。

3) 小集合(サブクエリ)を最低5本作る。必ず含める:

   – Q1: 中核分類A ×(主要観点束)×(主要作用/状態束)

   – Q2: 中核分類B(別側面があれば)×(主要観点束)×(主要作用/状態束)

   – Q3: (中核分類A OR 中核分類B …) ×(機構/要素束)×(作用/状態束)×(対象/相手束)

   – Q4: (分類付与漏れ対策)KW×KW×KW(分類なし)

   – Q5: (有効なら)分類×分類(分類間の整合が説明できる場合のみ)

4) 各小集合に対して、同一観点はOR、異観点はAND、括弧で評価順序を明確化する。

5) 最終式は「(Q1 + Q2 + Q3 + Q4 + Q5 …) – NOT」で提示する(NOT束が入力にある場合のみ確定反映)。

6) 自己点検チェックリストを付ける:

   – OR/ANDの原則違反がないか

   – 追加の“確定”キーワードや分類を勝手に入れていないか

   – 小集合が複数あり、最後にOR合成になっているか

   – 分類×KWが中心になっているか

   – NOTは入力根拠があるか(なければ候補扱いか)

 

# 出力フォーマット(厳守)

A. 観点分解とマッピング(表)

B. 小集合(Q1〜)一覧

   – 各Qに「狙い(再現率/適合率)」「観点(何×何×何)」「使用分類」「使用キーワード束」を付記

C. 最終検索式

   1) DB非依存の論理骨格(AND/OR/NOT表記)

   2) J-PlatPat想定の論理式(高再現率版:TX中心)

   3) J-PlatPat想定の論理式(高適合率版:AB/CL中心)

D. “追加提案(候補)”:入力に無いが有効そうな追加分類・追加キーワード・追加NOT語(※確定ではない)

E. チューニング手順:ノイズが多い時/漏れが多い時の最小変更(フィールド、束、分類の調整順)

 

以上を満たして出力せよ。

この検索式作成用のプロンプトをChatGPT(GPT-5.2 Thinking)で実行した結果を以下に示します。

 

最初に調査観点ごとに特許分類とキーワードが示されています。

 

 

次に、小集合の案を示してくれています。

 

次に、最終論理式を作成してくれました。

 

それぞれの論理式の説明もされています。

 

これらの検索式のブロックごとに検索を行うことで、効率よく目的とする文献をヒットさせることが可能となります。

 

最後に、追加の提案やチューニング手順等が示されており、修正等をできるようにサポートしてくれます。

 

以上、今回は生成AIを用いた検索式作成の実践[5]本検索式の作成について述べました。

 

次回からは、生成AIを用いたスクリーニングの実践[1]関連特許の抽出について述べようと思います。

 

 

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角渕 由英(弁理士・博士(理学))

専門分野:特許調査、特許権利化実務(化学/機械/ソフトウェア/ビジネスモデル)

  note

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