2023-10

高石 秀樹

“副”引用発明の抽象化の限界(進歩性)

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの高石秀樹(弁護士・弁理士、中村合同特許法律事務所)です。今回は、副引例が前提とする構造を捨象して副引例を過度に抽象化(上位概念化)した異議決定を取り消した知財高判令和4年(行ケ)第10009号【ガス系消火設備】事件<大鷹裁判長>を契機として、進歩性判断における「“副”引用発明の抽象化の限界」について考察するとともに、裁判例を紹介します。 ピリミジン大合議判決(知財高判大合議平成28年(ネ)第10182号)は、「引用発明として主張さ...
松本 公一

(無料)第10回 / 特許・実用新案審査基準の勉強会を1/17(水)に開催します。

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋です。 元特許庁審査官の松本公一先生に、特許・実用新案審査基準を解説して頂くセミナーを開催しています。   第10回目の特許・実用新案審査基準の勉強会(セミナー)は2024年1月17日(水)の13~14時に開催します。 今回は、第3部第2章第5節(特許法第30条:新規性喪失の例外規定)を解説して頂きます。 「今から審査基準をキッチリ勉強したい人のキッカケ」、「以前勉強したが結構忘れてしまった方の復習」などとしてご利用頂ければと思いま...
角渕 由英

侵害予防調査について ⑨特許権侵害の判断方法

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの角渕由英(弁理士・博士(理学)、特許検索競技大会最優秀賞)です。 連載として侵害予防調査について説明をしています。 前回は侵害予防調査の仮想事例について機能性表示食品を題材として述べました。 今回は、特許権侵害の判断方法について説明をします。  特許権の侵害とは特許権の侵害について、特許法には関連する条文が複数存在しますが、基本的な条文を抜粋して、以下に例示します。   特許権の侵害とは、権限なき第三者が業として特許発明を実施(特...
高石 秀樹

(無料)「サポート要件と実施可能要件」について、特許裁判例事典(第4版に向けての原稿)の読み合わせ(12/20開催セミナー)

 高石秀樹先生の「特許裁判例辞典」の第4版が出版されるそうです。 それに先駆けて、この第4版の原稿を用いて、サポート要件と実施可能要件の最近の裁判例について、高石先生、自らが解説してくれます。 第4版の原稿の「サポート要件」、「実施可能要件」の部分をみなさまに配布して、これを画面上に映して解説してくれるそうです。 これは参加するしかないでしょう。 しかも、無料ですので、知財部の方も、特許事務所の方も、ぜひ、ご参加ください。 知財部や特許事務所の同僚、部下等にご紹介ください。多...
石川 勇介

タイにおける営業秘密の保護(現地で問合せが増えている)

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの石川勇介(日本弁理士、元ジェトロ・バンコク事務所)です。 今回は、「タイにおける営業秘密の保護」についてご紹介します。   以下、下記の項目に沿ってご説明します。1.はじめに2.営業秘密の定義3.営業秘密の侵害の定義4.エンフォースメント5.タイでの侵害事例の紹介6.救済手段、訴訟における争点7.現地代理人へのヒアリング8.まとめ  1.はじめに近年、中国からアセアン諸国への生産移管が進んでおり(ジェトロ地域・分析レポート2021...
セミナー

(無料)特許データベース・分析ソフト比較検討会 【1/31開催セミナー】

特許データベース・特許分析ソフトなどのツールを比較検討するセミナーを開催します。 AIを利用した業務効率化を図っている知財部も多いと聞きますので、本セミナーを受講して頂いて、惹かれるツールが見つかりましたら導入を検討して頂ければと思います。(後ほど各社の連絡先も掲載する予定です。) 2024年1月31日の午後に開催しますので、みなさま、ぜひ、ご参加ください。 以下、詳細です。   題名特許データベース・分析ソフト比較検討会   開催日2024年1月31日 13~15時  内容...
田村 良介

要素の組み合わせと、発明の捉え方

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの田村良介(弁理士、ライトハウス国際特許事務所)です。 アイデアをつくりだすための原理と方法について書かれた「アイデアのつくり方」という書籍があります。1965年に初版が刊行され、現在も読まれている、ジェームス・W・ヤング著の古典的名著です。50ページほどの本で手軽に読むことができますので、ご興味がありましたら、是非ご一読ください。  この「アイデアのつくり方」では、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と...
田中 研二

「除くクレーム」の効果を主張すべきでない理由

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの田中研二(弁理士)です。先日、知財実務オンラインで「除くクレーム」についてお話しさせていただきました。(なお、後から見るとなんだか偉そうに喋っていますが、内容の99%は特許委員会の委員全員で調査検討した結果をまとめたものですので、私の寄与は私見部分などごく一部です。。) ライブ配信中で、「除くクレーム」の効果の主張についてご質問いただく場面があったので、今回は「除くクレーム」と「効果」との関係についてまとめてみようと思います。 お...
谷 和紘

(無料)「第2回 クレーム作成勉強会」を開催します。【12/13開催】

 1.クレーム作成勉強会とは?後述する課題(発明)を読んで、クレーム案を作成して下さい。提出して頂ければ、弁理士会実務修習講師、弁理士会育成塾講師の谷和紘先生が添削いたします。提出されたクレーム案について添削し、その内容をセミナー形式で解説いたします。そのセミナーは無料で受講できます。クレーム案を提出して添削してもらう場合は有料です(でも、たったの1,000円です)。(→ありがとうございます。定員に達しました。添削の募集について終了とさせて頂きます。なお、12/13のセミナー...