2022-08

田村 良介

特許出願をするか否かの判断と、進歩性

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの田村良介(弁理士、ライトハウス国際特許事務所)です。 一般的に、ある発明について特許出願をするか否かを判断する際に、事業の収益性や顕現性等とともに、その発明の特許性が考慮されるかと思います。特許性については、発明が新規性を有するものであれば、あとは、進歩性を有するかどうかが、主な問題となります。 今回は、特許出願をするか否かの判断において、進歩性とどのように向き合うかについてのお話です。    特許庁が公表している特許・実用新案...
角渕 由英

キーワードの調べ方

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの角渕由英(弁理士・博士(理学)、特許検索競技大会2017最優秀賞)です。 前回は、特許調査において検索キーとして用いられる「特許分類」と「キーワード」のうち、「特許分類」の調べ方について述べました。 今回は「キーワード」の調べ方について述べたいと思います。 特許調査でキーワードを用いるときは、同義語や類義語をカバーして検索漏れを防ぐように留意しなければなりません。 例えば、「エアコン」を調査するときには、「エアコン」、「エアーコ...
森田 裕

これまでの知財業務の中でやっておいてよかったと思っていること

おはようございます。知財実務情報Lab.専門家チームの森田裕(大野総合法律事務所パートナー弁理士、博士(医学))です。 非常に個人的な意見になりますが、やっておいてよかったことについて述べておきたいと思います。概ね以下の5つにまとめられます。 ①日本弁理士会の実務系委員会への参加②大学での知財顧問経験③特許デューディリジェンス経験④侵害訴訟・無効審判経験⑤事務所での権利化業務経験     1.日本弁理士会の実務系委員会への参加一つ目は、日本弁理士会の実務系委員会への参加です。...
田村 良介

独立した後、仕事の依頼を受けるには?

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの田村良介(弁理士、ライトハウス国際特許事務所)です。 弁理士のキャリアの1つとして、特許事務所での独立があります。中には、独立してすぐに、多くの仕事の依頼を受けている優秀な方もいらっしゃいます。ですが、独立した後、仕事の依頼を受けることができるのだろうか?と不安に思ってる方も多いのではないでしょうか。ちなみに、私は、独立時に仕事がほとんどない状態でした。 それでは、独立後、仕事の依頼を受けるために、どのようなことを考えていけばよ...
石川 勇介

東南アジアの第1国出願義務(違反すれば刑事罰も)

 おはようございます。知財実務情報Lab.専門家チームの石川勇介(日本弁理士、元ジェトロ・バンコク事務所)です。 今回は、「東南アジアの第1国出願義務」についてご説明したいと思います。   1.はじめに近年、オープンイノベーションの必要性の高まりを受けて、日本国内に留まらずクロスボーダーでの複数企業、大学等を主体とする共同研究・開発が盛んに行われています。このように、国境を越えて複数企業・大学等が共同研究・開発を行う場合、成果として創出された知的財産の取扱いについては注意を必...