読書感想文:「知財部という仕事」

この本を最近読んだのですが、面白かったので紹介させて頂こうと思います。

なお、著者殿から頼まれたわけではなく、私が勝手に紹介させて頂くだけです。

その前にお知らせですが、2021.4.23(金)に「ノウハウ秘匿と特許出願の選択基準およびノウハウ管理法(完全版)」と題するセミナーを開催しますので、ご興味があればご参加頂ければと思います。

詳しくはこちらを参照して下さい。

さて、「知財部という仕事」ですが、この本には、大きく分けると、2つのことが書いてあると感じました。
 
 

1つは表題の通り「知財部で仕事をどうやってうまくさばいていくか」、つまり、知財部特有のことに関してです。
 
 

本の中身はQ&A方式になっていて、100個のQuestion対して、各々、Answerが書いてあるのですが、

知財部特有のことに関するQuestionとしては、

「先行特許へ抵触発覚!「設計変更はイヤだ!」という現場をどう説得する?」

「弁理士試験勉強のために残業をセーブしたい!周囲の理解を得るには?」

「年度末!ノルマ達成目的の駆け込み出願依頼を抑制するには?」

というようなことが挙げられています。

この本に書いてあることのもう1つは、知財部に限らず「会社という組織の中でどうやって生きていくか」というようなことと思います。

これに関するQuestionとしては、

「多分問題ないと思うのですが~」と前置きで相談してくる人ってなんなの?」

「要領だけはいい部下。細かい点にこだわる要領が悪い部下。どう指導する?」

「連休前に仕事のボールをぶつけ合う悲しい戦争を終わらせたい!」

というようなことが挙げられています。

上記のような楽しい100個のQuestionについて、各々、分かりやすく為になるAnswerが記載されているのですが、
 

全体を通して、

「関係者に愛情をもって接し、仕事に対して真面目に取り組む」

という姿勢が一貫しているように思います。

おそらく著者殿は、非常に良い人で、優秀だろうと思います。

こんなにも周りの人に愛情をもって接することができ、無理難題もうまく処理することができれば、会社の中で良い感じで生きて行けるだろうし、出世もするだろうと思います。

それに引き換え、自分(私)なんて、絶対にこんなにうまく立ち回れないよなぁと、ちょっと暗い気持ちになりました。

よって、心当たりのある方は自信喪失のような状態に陥いる可能性がありますので、この本を読むときは注意が必要かもしれません。