こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋です。
言わずと知れた著名な知財弁護士である、イノベンティアの飯島 歩 先生にご講演頂けることになりました。
日経などが毎年、発表している「スゴイ知財弁護士ランキング」(という感じのもの)では常に上位にランクインされています。
飯島先生は当然ながら知財に関する様々な業務に携わっておられますが、その中でも職務発明に関しては、過去20年以上、細かな相談も含めれば100社以上の様々な業務に携わっており、おそらく職務発明の制度設計や、職務発明の裁判などについては右に出るものはいないと言って良いのではないかと個人的には考えています。
そんな飯島先生が、「職務発明の全て」を1日で解説して下さいます。
主に企業の知財部の方には役立つと思います。めったにない機会と思いますので、職務発明に関与している方は7月5日午後のスケジュールを確保して、ぜひ、セミナーにご参加ください。
オンラインセミナー開催要領
題名
一挙解説! 知財部員が知っておくべき職務発明制度の全知識
~ 法制度の概要、職務発明規程整備の要点、訴訟対応まで ~
講師
飯島 歩 先生
(弁護士法人イノベンティア 代表 弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士)
概要
青色発光ダイオードに関する404特許事件。この特許に関する職務発明の相当の対価請求訴訟において、東京地方裁判所が企業に200億円の支払いを命じたのは、2004年1月のことでした。この判決は巨額の支払い命令が目を引き、その後の職務発明狂騒曲ともいうべき状況を生みましたが、実は、その背景には、前年2003年4月のピックアップ装置事件最高裁判決がありました。法解釈の面では、当時のパンドラの箱を開いたのは、むしろこの判決であったといえます。
ピックアップ装置事件最判は、会社が支払った職務発明の補償金が特許法上の「相当の対価」に不足するときは、発明者は、会社に対してその不足額の支払いを求めることができる、としたものです。一見当たり前のようですが、当時の特許法のもと、「相当の対価」は会社の職務発明規程で決まるものではなく、紛争になった場合には裁判所が決めるしかありませんでした。そのため、判旨は、実質的に、発明に対する対価の決定について企業の自治を否定し、裁判所がその権限を持つ、ということを意味していたのです。
企業にとって、職務発明に対する補償金は研究開発コストにほかなりません。その額を裁判所が決定するとしたピックアップ装置事件最判のインパクトは大きく、政府の司法制度改革推進本部知的財産戦略本部は、翌2004年には特許法の改正を行い、また、企業も急速にその対応を進めました。しかし、改正法が適用されるのは改正法施行後に会社が取得した職務発明に限られるため、その後も、旧法の下、堰を切ったように多くの訴訟が現れることになりました。
今年は、ピックアップ装置事件最判から20年の節目の年にあたり、旧法適用事案の減少に伴い、職務発明を巡る訴訟も大幅に減少しています。少し時間を遡ると、職務発明に関する特許法35条は、2004年の改正の後、2015年にも再度の改正が行われ、それをきっかけに、改めて多くの企業が職務発明制度の見直しを行いましたが、各社の職務発明制度の設計思想にも変化が表れていると感じられます。
本セミナーでは、過去20年あまりの間に、細かな相談も含めると100社以上の職務発明制度に関与してきた講師の経験に基づき、企業実務に即しつつ、特許法上の職務発明制度の変遷と、ガイドラインも含めた解釈、裁判例の傾向を紹介し、現行法の元でのリスクを整理しつつ、最近の傾向を踏まえた職務発明規程整備の要点及びリスク管理ないし訴訟対応についてお話します。
プログラム(予定)
1.職務発明制度の概要
☑特許法35条の基本構造はどのようなものか
☑特許法35条の改正経緯と過去の制度を知っておくことの意味
☑職務発明を巡る裁判例の状況
2.職務発明規程の整備
☑職務発明規程の整備
☑権利を確実に取得するための規定の作り方
☑相当の利益の決定手法にはどのようなものがあるのか
☑実績補償の是非と傾向
☑不合理認定を受けないための手続をどのように定めるのか
☑社内・社外の共同発明者の間をどのように調整するのか
☑遅延損害金の発生を防止するにはどのような規定を置くのか
☑退職者・死亡者をどう取り扱うか
☑未払い金が発生した場合の処理はどうするのか
☑知的財産部の事務負担をいかに軽減するか
☑規程改訂時の経過措置はどのように定めるのか
☑外国子会社との関係をどのように考えるのか
3.職務発明を巡るリスク管理と訴訟対応
☑職務発明を巡る企業のリスクはどのようなものか
☑訴訟その他の紛争にはどのように対応するのか
開催日
2024.7.5(金) 13~17時(4h、途中休憩あり)
※ 当日の録画をセミナー開催後、2週間、視聴いただけるようにします(2024.7.8(月)~2週間の予定)。当日参加できない方は録画のみ視聴頂くこともできます。当日参加して更に録画を視聴することも可能です。費用は同じです。
開催方法
- セミナー当日は、テレビ会議システム(Zoom)を用いたオンラインセミナーを開催します。
- パソコンやスマホ、タブレットからも参加できます。
- こちらからお伝えするURLをクリックするだけで接続することができますので、何も難しいことはありません。初めてZoomを用いる方でも問題なく参加頂けます。
- 万が一、何らかの理由で当日セミナーをうまく受講できなくても、録画を視聴いただけます(2週間の予定)。
- セミナー当日であれば講師へ直接質問も可能です。(録画視聴の場合は質問できません。)
- 講師の顔が画面に表示されますが、受講者の顔は画面に表示されません。
- 当日参加ではなく、録画のみで受講して頂くこともできます。申し込み方法等は変わりません。
- パワポ資料(PDF)は前日および/または前々日にメールで配布します。
特典
このセミナーを受講して下さった方へ、特典として、過去に開催した40個以上のセミナーの録画を、動画視聴用の専用サイト内にて一定期間(2週間)ご提供いたします。詳しくはこちらのページをご参照ください。
受講料
- 45,000円/人(税込49,500円/人)
- 「当日オンラインで受講」、「録画のみ受講」または「当日オンラインで受講+録画も受講」のいずれでも同じ受講料です。
- いずれの場合も領収書(PDF版)を発行いたします。紙の領収書は発行いたしません。
- 銀行振込の場合、請求書(メール本文の簡易版)を発行いたします。
申し込み方法
< 銀行振込の場合 >
- こちらをクリックして開く申込みフォームに必要事項を記入して送信して下さい。
- すぐにお振込み頂くための情報(銀行口座等)が記載された自動返信メールが届くはずですので(届かなければご連絡ください)、そのメールに記載の銀行口座に数日以内にお振込みください。開催日の3日前までにお振込みできない場合はお問い合わせページからご連絡ください。
- 開催日の前日および/または前々日までにZoomへ接続するためのURLとハンドアウト(PDF)をメールでお送り致します。万が一、開催日の前日までに連絡が来ない場合は、お問い合わせページからご連絡ください。
< クレジットカード払いの場合 >
- こちらをクリックして開くPassMarketのページから申し込みおよび入金を行って下さい。
- 開催日の前日および/または前々日までにZoomへ接続するためのURLとハンドアウト(PDF)をメールでお送り致します。万が一、開催日の前日までに連絡が来ない場合は、お問い合わせページからご連絡ください。
申込期間
- 本日から7/2(火)まで
- 録画のみ視聴する予定の方も、この日までにお申込み下さい。
全体の流れの確認
(1)「当日オンラインで受講」、「録画のみ受講」または「当日オンラインで受講+録画も受講」のいずれであっても、申し込み方法は同じです。費用も同額です。
1.1 銀行振込の場合は、こちらをクリックして開く申込みフォームに必要事項を記入して送信して下さい。すぐにお振込み頂くための情報(銀行口座等)をメールで自動返信いたしますので、数日以内にお振込みください。メール本文が簡易な請求書になっています。
1.2 クレジットカード払いの場合は、こちらをクリックして開くPassMarketのページから申し込みおよび入金を行って下さい。
銀行振込、クレジットカード払いのいずれの場合も、申し込み後、2営業日以内にメールで領収書をお送り致します。万が一、2営業日以内に領収書が届かない場合、お問い合わせページからご連絡ください。
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(2)開催日(7/5)の前日および/または前々日に「Zoomへ接続するためのURL」、「ハンドアウト(PDF)」をメールでお送り致します。「録画のみ受講」の方も含め全員に送ります。
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(3)当日(7/5)に受講する方は、開始時刻の10分くらい前になったら「Zoomへ接続するためのURL」へアクセスして下さい、必要に応じて「ハンドアウト(PDF)」は印刷しておいて下さい。当日受講の場合は、講師に直接質問することもできます。
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(4)セミナー終了後、数日以内に(7/8の予定)、録画を視聴いただくための情報を全員にメールで送ります。視聴可能期間は2週間の予定です。当日参加できなかった方、当日参加したけど復習したい方、予定通り録画だけで受講したい方など、申し込んで頂いた方は全員、録画を視聴いただくことができます。ただし、質問はできません。ご了承ください。
今回のオンラインセミナーの特徴
(1) オンラインで開催します。どこからでも参加できます。
(2) 録画のみを受講することもできます。突然予定ができて当日参加できなくなっても録画で視聴いただけます。当日受講して更に録画を視聴することもできます。
(3) セミナー当日であれば講師へ質問等して頂くこともできます。
以上、不明点等があれば、お問い合わせページからご連絡ください