角渕 由英

「3単語近傍検索」で効率よく文献を見つけよう

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの角渕由英(弁理士・博士(理学)、特許検索競技大会2017最優秀賞)です。今回は、効率よく所望の記載がある文献を検索することが可能な近傍検索の有効活用法について紹介します。  近傍検索とは?「近傍検索」とは、複数(通常は、2つまたは3つ)のキーワードの間隔(文字間(日本語)や単語間(英語))を指定して検索をすることです。近傍検索は、市販の特許検索データベースでは一般的に実装されている機能ですが、J-PlatPatでも利用可能となって...
長谷川 寛

欧州で知財の仕事に就く方法

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チーム、Hasegawa弁理士事務所代表の長谷川です。今回は欧州における知財キャリアに関するお話を取り扱います。より具体的には欧州における知財キャリアのはじめの一歩となる欧州での勤務先の見つけ方について解説しいたいと思います。私自身、欧州で働きたいという日本の知財関係者の方々から相談をいただくことが多いので、欧州での勤務を希望されている日本の知財関係者は一定数いらっしゃるのだと思います。しかし日本人にとって欧州での勤務先を確保するのは決...
森田 裕

特許出願をするときに考えて欲しい最も重要なこと~ビジネスプランとその収益性の検討の重要性について~

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チーム、大野総合法律事務所の弁理士 森田裕と申します。 これから数回にわたっていくつかのコラムを連載することを予定しておりますが、キャリアプランの設計に役立つような柔らかい話から実務の向上に役立つものまでを幅広く取り扱いたいと考えています。 初回は、特許出願をするときに考えて欲しい最も重要なことです。特許出願時の「収益性のあるビジネスを守るという意識」の重要性についてお話ししたいと思います。  森田先生のnoteはこちら。  特許出願の...
角渕 由英

サーチャーから弁理士へのキャリアプラン

 こんちには、知財実務情報Lab.専門家チームの角渕由英(弁理士・博士(理学))です。 ここでは、私のキャリアについて紹介をしながら、特許調査を行うサーチャー(特許調査員)から弁理士へのキャリアアップについて述べたいと思います。弁理士のキャリアップの一例として、今後、弁理士として活躍したい方への参考になれば幸いです。  自分の知財に関するキャリアを大まかに分けると、以下のようになります。①2008年~2011年:アカデミック 博士課程(東京大学理学系研究科化学専攻)②2011...
長谷川 寛

「日本人実務家が陥りやすい、欧州特許実務の落とし穴」と題するセミナーを4/21に開催します。

 欧州(EPO)の特許実務は、日本と結構、違いますよね。 日本と同じ感覚で対応していると拒絶理由が解消されず、何回もOAが出て、権利化できたけど相当なコストがかかった、ということになりかねません。 そこで、日本の特許実務と、欧州の特許実務の違いを知っておく必要があります。 今回は、ドイツに在住し、欧州特許弁理士、ドイツ弁理士として活躍中、しかも日本の弁理士でもある長谷川先生に、日本との違いを意識した、欧州特許における権利化実務ポイントを解説して頂きます。 欧州特許の権利化実務...
長谷川 寛

欧州特許・コストパフォーマンスが良いクレームの書き方

 みなさん、こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの長谷川寛(日本弁理士、欧州特許弁理士、ドイツ弁理士)です。 欧州特許庁におけるクレームの記載要件が日本や米国のそれとは異なることはなんとなく分かっているけれども、実際には米国用クレームをそのまま欧州にも流用しているという方は多いのではないでしょうか? しかし米国式のクレームをそのまま欧州で援用したのでは欧州における権利化が非効率になったり、権利化自体が不可能になることもあります。 以下に欧州においてコストパフォーマンス...
高橋 政治

最近の裁判例から考える明細書の書き方(その1)

 弁護士・弁理士の高石秀樹先生が「弁護士高石秀樹の特許チャンネル」というYoutubeチャンネルにて、裁判例に基づく動画セミナーをたくさん提供して下さっています。 今回、そのうち1つを私(弁理士・技術士 高橋政治)が視聴し、そこから得た知見を、明細書作成の際にどのように反映させるべきか等を検討してみました。 そして、直接、高石先生へ質問させて頂き、色々とご教示頂きました。 ここにまとめますので、皆さまが明細書を作成するときの参考にして頂ければと思います。 なお、記事については...
書籍

著者に聞く!「知財の魔法書」はどのようにして作成されたのか?

この本、見たことありますよね。とにかく表紙がスゴイ。魔法書とか、魔術書とか、ハリーポッターの本、とか言われていますね。この「世界の知的財産権」の著者である大樹七海先生に、この度インタビューさせて頂きました。大樹先生が本書への熱い思いを語ってくれました。ぜひご覧ください。   <高橋>大樹先生、今日はよろしくお願い致します。日本、米国、欧州、中国、韓国、台湾に関して各国制度の歴史的背景や出願件数等のデータを示したうえで、特許、実用新案、意匠、商標のみならず、著作権、種苗法、GI...
書籍

ついに第4版が出版されました!

書籍の改訂版(第4版)を作るため、昨年の後半は時間を見つけては少しずつ修正作業を行い、なんとか年末までに完成させました。そして、クリスマスのころ、出版社から見本(=本物と同じ)が送られてきました。いつものように本達に色々なポーズをとらせ、記念撮影を楽しみます。まずはオーソドックスな角度で撮影。次は第1判~第3版たちと撮影。本棚で撮影。バカですよね。子供を懸命に撮影する親のようなものだと思って頂ければと思います。この「技術者・研究者のための特許の知識と実務」は2011年に初版を...
セミナー

「特許の権利維持・放棄の判断基準と価値評価の考え方~大王製紙、花王を例に挙げて~」と題するセミナーを2/25に開催します。

こんにちは、弁理士・技術士の高橋です。特許権を維持するには特許料(いわゆる年金)を特許庁へ支払う必要がありますが、特許権の数が多くなってくると結構な金額になりますよね。そこで不要な権利については年金支払いをやめて捨てれば良いですが、せっかく労力とコストをかけて権利をとったわけですし、簡単には捨て難いですね。また、いったん捨ててしまえば原則として権利を復活させることはできないし、そういう捨てた権利に限って数年後に役立つことがあり、「あのとき捨てなければよかった!」等と言うことも...