高橋 政治

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請求項に係る発明の「全範囲」を実施可能としなればならないのか?

 こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋(弁理士・技術士)です。  サポート要件(36条6項1号)は請求項に係る発明の全範囲について、明細書にてサポートされていることが要求されます。 請求項に係る発明の一部しかサポートされていない場合はサポート要件違反となり、サポートされている範囲まで請求項に係る発明を減縮補正することが必要になります。 それでは実施可能要件(36条4項1号)の場合はどうなんでしょうか? 今回は、請求項に係る発明の「全範囲」が実施可能といえるように明細書...
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[実施例]の評価結果を〇×で示すことのメリット・デメリット

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋政治(弁理士・技術士)です。 明細書の[実施例]の欄に評価結果を示す際、良好な結果であるものを○、そうではないものを×と示す場合があります。 今回は、この〇×評価のメリットとデメリットについて記載したいと思います。 お知らせ企業の知財部の方であれば、発明発掘会議や、個別の発明者との相談において、発明者の頭の中から良い発明・良いアイデアを引き出す努力しますよね。 また、特許事務所の方だと、企業から出願の依頼を受けたら初めに発明者と面談...
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実施例はペーパーエグザンプルやシミュレーションではマズいのか?

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋(弁理士・技術士)です。 今回はペーパーエグザンプル(想定実施例)と、シミュレーションで実施例を示す場合について説明したいと思います。 いずれも「実際には行っていない実施例」ですが、その場合に何か問題になるのでしょうか? 何に注意すべきでしょうか?  お知らせ少人数で運営されている知財部は多いです。ここで少人数とは、総勢が10名以下くらいをイメージしています。 少人数ですので、業務を効率化する必要があります。AIの導入なども重要でし...
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(無料)第3回・特許の基礎知識【7/9開催セミナー】

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋です。 私の書籍「技術者・研究者のための特許の知識と実務(第5版)」を用い、この内容を解説するセミナーを開催しています。 11/13に2回目を開催しました。少し時間が空いてしまいましたが、第2回を7/9に開催したいと思います。   「技術者・研究者のための・・・」とありますが、知財部や特許事務所に所属していてまだ経験が浅い方や事務員さんに聞いて頂ければ、お役に立つのではないかと思っています。 もちろん、技術者、研究者の方もご参加くだ...
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数値限定発明における測定方法の書き方・注意点

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋(弁理士・技術士)です。 今回は数値限定発明における測定方法の書き方・注意点について記載したいと思います。 以下の注意点等が守られていない明細書を頻繁に見かけます。 権利化できなくなる可能性が高まり、また権利化できても、ほぼ権利行使不可能になり得るので注意して下さい。  お知らせ少人数で運営されている知財部は多いです。ここで少人数とは、総勢が10名以下くらいをイメージしています。 少人数ですので、業務を効率化する必要があります。AI...
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司会者を大募集

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋(弁理士・技術士)です。 知財実務情報Labでは、週1回くらいのペースでオンラインセミナーを開催していますが、そのオンラインセミナーの司会を担当して下さる方を募集いたします。 応募条件は以下の通りです。 弁理士であること。40才以下。特許事務所に所属している。副業が認められている。勉強したいと思っている。 上記1~5の全てを満たす方、ご連絡下さい。XのDM、Fcebookメッセンジャー、知財実務情報Lab.のホームページ()右上の「...
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違和感を感じる請求項

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋政治です。 請求項の書き方に関して、昔から気になっていることがあり、そのうちの1つについて記載してみようと思います。 例えばですが、 【請求項1】 基材表面の研磨に用いる研磨材であって、前記研磨材はFeを90質量%以上含む、研磨材。 という請求項を読んで違和感を感じる方はいらっしゃいますか?  違和感を感じないという方も多いと思います。 むしろ、積極的にそのように記載している、または上司にそのように記載するように指導されている、とい...
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明細書を書く人が読んだ方が良い絶版本

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋(弁理士・技術士)です。 ツイッター(X)ではしばしばお伝えしているのですが、現在、「化学系特許明細書・意見書の書き方」と題する書籍の原稿を書いています。 昨年の6月くらいから書き始めて、最近になって、ようやく一通り書き終え、現在、読みかえして修正をしているところです。 27万字になりましたが、これだけを書くのは一苦労です。これを読み返すのも大変です。 4月末までに出版社へ送り、夏には書店に並ぶはずです。 出版されたら、みなさま、深...
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不利益がある発明、成功確率が低い発明、従来技術よりも効果が低い発明、商業的に成功した発明であっても、特許が取れるのか?

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋政治(弁理士・技術士)です。 今回は、不利益がある発明、成功確率が低い発明、従来技術よりも効果が低い発明、商業的に成功した発明であっても特許が取れるのかについて説明します。  不利益がある発明発明が、ある新しい技術的効果を達成するものの、同時に他の技術的不利益を生ずる場合、特許を取得できる可能性はあります。 不利益は改良または他の技術的手段の付加によって除去できる可能性があるからです ≪吉藤幸朔、外1名「特許法概説[第13版]」有斐...
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2025年からの変更点(皆さま、ご確認下さい)

明けましておめでとうございます。知財実務情報Lab.管理人の高橋(弁理士・技術士)です。 本年もどうぞよろしくお願い致します。 知財実務情報Lab.の内容について、2025年1月1日から、1点、変更させて頂く点があります。 みなさま、以下についてご確認頂けますようお願い致します。  背景知財実務情報Lab.では週1回くらいのペースで無料のセミナーを開催し、Web記事を公開しています。 このような無料セミナーの開催等には費用がかかっています。講師料、運営費用、事務作業費などです...