高石 秀樹

日本で初めて数値限定発明につき均等論第1要件の充足を認めた裁判例。ただし均等論第5要件は否定した。

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの高石秀樹(弁護士・弁理士、中村合同特許法律事務所)です。 今回は、《知的財産高等裁判所》特許権侵害行為差止等請求控訴事件(日本で初めて数値限定発明につき均等論第1要件の充足を認めた裁判例。ただし、均等論第5要件は否定した。⇒均等侵害不成立)-知財高判令和6年(ネ)第10026号【熱可塑性樹脂組成物】<宮坂裁判長>-(原審・大阪地判令和4年(ワ)第9521号)について解説したいと思います。   【本判決の要旨、若干の考察】1.特許...
角渕 由英

生成AIを特許調査に活用する方法 (5)検索式作成の実践 [1]調査対象技術の構成の特定

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの角渕由英(弁理士・博士(理学)、弁理士法人レクシード・テックパートナー、特許検索競技大会委員長)です。 前回は、生成AIを特許調査に活用する方法(4)として「生成AIを検索式の作成に活用することの概論」について述べました。 今回は生成AIを用いた検索式作成の実践①調査対象技術の構成の特定について述べます。 最後には、①調査対象技術の構成の特定をするためのプロンプトを用意しています。   なお、未公開の発明の内容を生成AIに入力す...
立花 顕治

(無料)補正に備える明細書の作成 ― 国内外の実務を踏まえた明細書作成のポイント ―【10/22開催セミナー】

 こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋です。 立花顕治先生(レクシア特許法律事務所 代表パートナー)のセミナーは、いつも非常に多くの方に参加いただいてます。過去実績ですと受講者が600人を超えたこともあります。 今回は、「補正」についてのセミナーです。  今回のセミナーも無料ですので、10月22日の午後の時間を確保して、ぜひ、ご参加ください。  また、ぜひ、知財部や特許事務所の同僚、部下等にご紹介ください。多くの方にご参加頂けますと幸いです。    オンラインセミナー...
高石 秀樹

「オゾンとの接触を抑制」を客観的に達成すれば充足であるが、引用発明は「オゾンとの接触を抑制」する旨の記載がないことを理由に,進歩性〇

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの高石秀樹(弁護士・弁理士、中村合同特許法律事務所)です。 今回は、《大阪地方裁判所》特許権侵害差止等請求事件(「オゾンとの接触を抑制」を客観的に達成すれば充足であるが、引用発明は「オゾンとの接触を抑制」する旨の記載がないことを理由に、進歩性〇)-大阪地判令和4年(ワ)第3344号【高純度PTH含有凍結乾燥製剤の製造方法】<武宮裁判長>-について解説します。    【本件発明、対象方法、判旨抜粋、先行する仮処分決定の抜粋、若干の考...
加島 広基

外国特許出願(米・欧・中・韓)の中間処理対応の全体像と各国比較 【11/21開催セミナー】

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋政治(弁理士・技術士)です。 以前と比べて、最近は外国出願するケースが増えていますよね。 「日本人の日本国への出願件数は減っているが、PCT出願件数は増えている」という統計データもありますので、外国出願が増えているのは間違いないなさそうです。 さて、外国の中でもどこの国に出願するかですが、やっぱり、米、欧、中、韓が多いですよね。これらの主要国は、今も昔も外せません。 ここで1つ困ったことは米、欧、中、韓の中間対応の方法が異なるという...
松本 公一

(無料)第18回 / 特許・実用新案審査基準の勉強会を11/26(水)に開催します。

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋です。 元特許庁審査官の松本公一先生に、特許・実用新案審査基準を解説して頂くセミナーを開催しています。   第18回目の特許・実用新案審査基準の勉強会(セミナー)は2025年11月26(水)の13~14時に開催します。 今回は、第II部第3章発明の単一性を解説して頂きます。 「今から審査基準をキッチリ勉強したい人のキッカケ」、「以前勉強したが結構忘れてしまった方の復習」などとしてご利用頂ければと思います。  無料ですので、知財部や特...
田中 研二

2024年の拒絶審決の傾向を分析してみた

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの田中研二(弁理士)です。 以前の記事で「補正なし審判請求」の成功率を見てみましたが、今回は「補正あり審判請求」の場合も含めて、拒絶査定不服審判における審決の傾向やパターンを整理してみようと思います。 調査対象は、2024年に特許審決または拒絶審決が発行された特許出願8,289件としました(却下されたものや、出願や審判請求の取下げにより審判が終了したものを除くので、特許庁統計と数字に若干ずれがあります)。   1.審決の分類202...
石川 勇介

アセアンで特許を取るための戦略(つづき)

 こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの石川勇介(日本弁理士、元ジェトロ・バンコク事務所)です。 今回は、前回紹介した「東南アジア(アセアン諸国)で特許を取るための戦略」に続く内容としまして、「タイ独特の特許制度における留意点」についてご説明したいと思います。 以下の項目についてご説明します。1.アセアンで特許を取るための戦略(前回の振り返り)2.仮想事例(タイ独特の制度への留意)3.最後に  1.アセアンで特許を取るための戦略(前回の振り返り)(1)前回は、アセアン...
高石 秀樹

引用発明が(医薬)用途発明と認められるためには、予備的な試験で参考程度のデータで有望な結果が得られているといったレベルでは足りないとした事例

こんにちは、知財実務情報Lab.専門家チームの高石秀樹(弁護士・弁理士、中村合同特許法律事務所)です。 今回は、《知的財産高等裁判所》審決取消請求事件(引用発明が(医薬)用途発明と認められるためには、当業者が、対象用途における実施可能性を理解、認識できる必要があり、予備的な試験で参考程度のデータで有望な結果が得られているといったレベルでは足りないとした事例。⇒新規性・進歩性〇)-知財高判令和5年(行ケ)第10093号、第10094号【運動障害治療剤事件】<宮坂裁判長>-につい...
加島 広基

(無料)特許専門の実務家こそ知っておきたい特許から意匠への変更出願の活用テクニック【10/15開催セミナー】

こんにちは、知財実務情報Lab.管理人の高橋です。 特許出願したけど拒絶理由通知を見ると特許査定がでそうもない、せめて意匠権は取れないだろうか、 と考えることもありますが、たいていの場合、特許出願を意匠出願に変更してもうまくいかないですよね。 通常、特許出願の中には6面図がありませんから。 特許から意匠への変更は、どうしたら、上手く行くのでしょう。 そんな話を加島先生が教えてくれると思います。 みなさま、一緒に勉強しましょう。 無料ですので、知財部の方も、特許事務所の方も、ぜ...